しし肉あります
地蔵堂を抜け夕日の滝に向かう途中。いのししの毛皮が七頭、綺麗に並べられていました。隣には「しし肉あります」の看板が。ここは、野生動物と人間が共に生息し、お互いがうっかりと出会ってしまうその境界線なのかもしれません。 写真…
静かにいてください
うまく言葉にできないのですが、以前感じた風景とどこかが違う気がするのです。 お気に入りの土地に、心地よさを求めて訪れても、どこかよそよそしいのです。 まるで、心変わりしでもしてしまったかのように。 湿度や気温がどこかちぐ…
“ワイルドだろぅ!”という希望
昨年の夏に訪問したザンビアのコマコ(Comaco : Community Markets for Conservation)の紹介ビデオがありました。 「今から数10年程前、ザンビアのルアングア・バレーの 野生動物の…
タイムマシン
引っ切り無しにコオロギが鳴いています。時々聞こえてくるカバの声は、巨大な牛蛙のよう。夜の人の囁き声は低く小さく、土や木の中に吸い込まれてゆきます。 満天の星空には、次から次へと星が流れ、願い事などひとつも無くなってしまい…
一腹の子
バナナ・ペーパー・プロジェクトでは、お客様を「クライアント」とは呼ばずに「バナナ・パートナー」と、エンフエ村でバナナの繊維取りをしている皆を「スタッフ」と呼ばずに「バナナ・チーム」と呼んででいます。ペオさん曰く「言霊(…
Wi-Fiモデムと蚊帳
「名刺一枚で世界を救う」 バナナ・ペーパー名刺が紹介されたテレビ番組のテーマです。本当にそんなことが可能なのでしょうか? バナナ・ペーパー・プロジェクトが行われているエンフエ村に行くには、ザンビアの首都ルサカを経由しま…
僕が失ったものは
朝6時すぎ、モーニング・サファリ・ドライブに向かう途中、ビリーさんが急に車を止めました。10メートル程バックをさせて、ランドローバーの運転席から降りた彼は、黄土色の地面を指差して静かにこう言ったのです。 「ハイエナの足跡…
他人の靴を履く
「もし僕がアフリカに生まれていたら…」 その姿を未だ上手く思い描くことができません。映画『アラバマ物語』には、こんな台詞がありました。 「他人の靴を履いて歩き回ってみなければ、 本当にその人のことはわからない。」 他人の…
ザンビアの風が運ぶもの
風が吹いています。 頬にあたるとひんやりとして、気持ちがいい。 風上には大きなルアングア川がうねるように流れていて、 川の向こうにはサウス・ルアングア国立公園が広がっています。 公園の面積は9050km2、なんと東京都の…
ともしびの巡礼 – ワタリガラスの神話と祈りの音
それは、偶然ともいえる二人の再会から始まりました。 3・11を東京で体験したボブ・サム氏は、一度アラスカへ戻ったものの日本のことが心から離れず、再び7月に来日しました。そして彼が「兄弟」と慕う奈良裕之氏とほぼ10年ぶりに…