奈良裕之ドキュメンタリー映画『天鹿乃路(ししかみのみち)』

 

 2018年に演奏活動25年目を迎えた奈良裕之。 メジャーな音楽業界から離れ、1年中全国各地を巡り、独自の活動を続けています。

 映画監督の龍村仁氏は、奈良裕之の奏でる音を「音霊」と名付けました。それは聴く者の魂の奥深くで響き、心と身体に開放と癒しをもたらします。

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 その根底に積み重ねられているのは、30年以上にわたる瞑想の経験。精妙かつダイナミックな音は、これまでも様々な場所で、多くの人々に届けられてきました。

 また、日本国内外を問わず、遺跡や聖地、神社、磐座などで、 音霊の祈りを捧げ続けています。

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 かつて、遥か遠くの山に祈り、湧き出でる水に願い、天高く生える大木に手を合わせた人々。そんな先人たちの風景が、日本各地に今もひっそりと残っています。

 奈良裕之の音霊と、聖地を巡る記録映画、『天鹿乃路(ししかみのみち)』は、私たちの中で静かに息づく、遠い記憶を呼び覚ましてくれるかもしれません。

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 監督を務めたのは、ドキュメンタリー映画『地球交響曲』を1万人の人々に上映会を開催し、 ライターとして、また自らも映像作家として活躍する青樹洋文。

 2人の出逢いはダライ・ラマ法王14世の70歳の記念イベント。プロデュースを任された監督は、ゲストとして招いた奈良裕之と初対面を果たします。生まれは同じ北海道。印象的な出来事が、監督の心を打ちます。その後、奈良裕之の音の世界を度々映像に収めてきました。

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 奈良裕之の演奏活動25年という節目を迎えて始まった記録撮影。 音と映像の二人のアーティストが新たな世界を創造し、温もりある人と人との縁の中で紡がれた映像作品の上映会が全国で始まっています。

■出演者 奈良裕之 プロフィール

北海道・釧路市出身。民族楽器を即興で奏でるというスタイルで、94年よりソロの演奏活動を行い、ライフワークとして、教育・福祉施設などで演奏し、子供達を主とし、人々と深く交流。
舞踏・詩・絵画・写真・アイヌ詩曲舞踊団「モシリ」など、様々なアーティストとのコラボレーションも多数。
1998年より『地球交響曲・第3番』出演のアラスカ先住民クリンギット族の語り部、 ボブ・サム氏と日本各地で共演し、東日本大震災後には、2年続けて全国ツアーを行う。
2006年、同映画『地球交響曲・第6番』虚空の音の章に出演。
海外では、アメリカ・オーストラリ ア・インドネシア・タイ・韓国にて演奏。
一般公演の他、神社・寺院・遺跡など、国内・外の聖地で数多くの奉納演奏を行う。
ワークショップ、瞑想会、その他に写真や書による個展も開催。
30年以上になる瞑想歴を持ち、奏でる音は、人の奥深くに眠っている本質に伝え響くとして定評がある。

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■撮影・編集・監督 青樹洋文 プロフィール

1960年、北海道札幌市生まれ。株式会社青樹劇場代表、映像作家、文筆家。
中央大学商学部卒業、カシオ計算機株式会社ブダペスト事務所所長、ワルシャワ事務所所長、コナミ・シンガポール代表取締役などを経て独立。
2002年、先祖の地、徳島へ旅に出て、300年を遡り青木家の家系図と巡り会う。
2003年、「映画『地球交響曲/ガイアシンフォニー』を一万人に」プロジェクトを始動。2007年までに、78回の自主上映会を開催、計 11,267人を動員した。その後、自分でもカメラを回し始めるようになる。現在は、作家も目指し執筆中。また、市民報道メディアにてニュースの伝え方についても学んでいる。

◎主な映像作品
『奈良裕之ソロコンサート』(2008)、『Ryo MIKAMI Pit Fire (野焼き)』(米国のみで発売)(2010)、『ともしびの巡礼 ワタリガラスの神話と祈りの音』(2012)、「陶芸家 三上亮 作等ドキュメンタリー 『STARDUST』」(2015)

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